山のぼりも楽しい
灯台の根元に余計な荷物を置いて、私はさっそく、清部岳への登りにかかった。
あとは、どんどん先へ行く人、あとからゆっくりのんびり来る人。
北海道 旅行で寄った清部岳から難波岬めがけてまっしぐらに落ちている熔岩流は、変わった恰好をしている。
熔岩流というのは、下へ行くにしたがって広がって扇形になるのが普通で、実際渡島大島の場合にも、寛保岳の東西両側から北へ向かって流下する2本の熔岩流は、そのような形をしている。
ところが難波岬への熔岩流は、幅の広がりがごく僅かである上、両側の縁が盛り上がって、扇形というよりも滑り台のような形をしているのだ。
縁の部分は冷え方が速いので先に固まってしまうが、中央の部分はおそくまで流れ続けるので、縁よりも低くなったのふたたび登りだす。
SさんとKさんが岩に腰を下ろしてニコニコと休んでいた。
Tさんはさっき、下の草のジャングルから、時々頭を出していた。
RさんとNさんはどうしたのだろう?
はるか上の斜面で点になって動いている0さん、Yさん、Aさんを追ってまた登ることしばらく、もう一度草が火山灰にとって代わった。
ただし今度は短く柔かい草で、歩きやすい。
しかし傾斜はひときわきつく、2、3歩ごとにフーッと息をついて一休み、というしんどさ。